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すべては、ひな人形という文化のために。 すべては、ひな人形という文化のために。

今回訪問したのは、岐阜県高山市にある「日進木工」。飛騨の匠の技を受け継ぐものづくりにこだわりながら、現代人のライフスタイルに寄り添ったデザインの高品質な脚物家具を製造する総合家具メーカーです。

「飛騨の匠」の技術を継承した
総合家具メーカー。

日進木工のある飛騨高山には、かつて古代の平城や平安の造都という国家事業に活躍した「飛騨の匠」といわれる木工技術者がいました。そして、今でも市の土地の90%以上が森林で覆われている木工家具の産地としても有名です。そんな高山市で1946年に創業した日進木工は、戦後の復興の中で必要とされた「スコップの柄」や「こたつのやぐら」を作ることからその歩みをはじめました。その後、曲げ木(まげき)を取り入れた椅子やソファなどの脚物家具の製造を徐々に取り入れ、現在の総合家具メーカーへと発展を遂げています。
そのなかで、受け継がれてきた飛騨の匠の技術は、「良質な木材を選定し、適材適所に仕分けていく眼」「家具作りに欠かせない木材の乾燥技術」「木材に美しい曲線を与える曲木の技術」「木造建築の柱と梁をつなぐ木組みの工法と同じ角ホゾの技術」として日進木工の家具作りに継承されています。この独自の技術に、デザインへのこだわりが加わり、日進木工ならではの高品質で洗練された家具が生まれていきます。

シンプルでモダンな
人が主役のデザインを。

日進木工のデザインへのこだわりがより明確になったのは、1970年代の後期。現在4代目の北村卓也社長の祖父にあたる先々代が北欧への家具の視察に行ったことがきっかけとなります。『これからの日本の住宅スタイルには、北欧のシンプルな家具デザインが合うんじゃないかと。当時の高山の家具メーカーにはなかった北欧家具のデザインを取り入れるようになりました。』と北村社長は語ります。この北欧視察をきっかけとして、現在の日進木工のデザインに通ずる、シンプルでモダンなデザインテイストが形作られていきます。
伝統の技術を大切にしながら、現代の暮らしにマッチした、人が主役のデザインを。それ以来、日進木工は自社にインハウスのデザイナーを抱え、ときには外部の著名なデザイナーに依頼をしながら、独自のデザインを追求してきました。今回、?島屋がお礼品としてピックアップしたのが、靴べら付きのスツール「STEP STEP(ステップステップ)」。置き場に困る靴べらをスツールといっしょにすることで、玄関スペースを広くスタイリッシュに演出する一脚。川上元美氏のデザインで、2009年度のグッドデザイン賞も受賞しています。

※2025年8月時点の情報です

すでにはじまっている
100周年への歩み。

日進木工は今、「飛騨の匠」の技術を活かした新しい取り組みに挑戦しています。そのひとつが「ウイスキーの樽作り」。2023年、高山市に岐阜県初のウイスキー蒸留所ができ、その蒸溜所の社長と北村社長がに親交があったことからはじまった事業です。良質な木材の目利き、曲木の技術、そして職人の丁寧な手仕事から生まれる高品質な樽は「HIDA BARREL(ヒダバレル)」と名付けられ、蒸留所やバーなどに納められています。北村社長は語ります。『日進木工は、もうすぐ80周年。少し遠いですが、その先には100周年が控えています。今後のことも見据えて、木工技術、家具作りの技術を活かしてできることを、さらに広げていきたいと考えています。ウイスキー樽のバレル事業と、他にもひとつ、我々だからできる新規事業を計画しているところです。』。
日進木工の製造現場には、ベテランから中堅・若手まで、実にバランスの良い人員が配置されています。これは、家具の産地・高山でものづくりの仕事に携わりたいと考える若者が多く、その志を積極的な採用で受け入れているため。新たな事業のはじまりと、新たな人材の確保で、日進木工は創業100周年に向かって歩みはじめています。

岐阜県高山市のお礼品

〈日進木工〉
飛騨の家具
WhiteWood チェア WOC-1320-W

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